事例紹介

BtoB向け営業強化の支援例

支援前の状況

攻めの営業を行っていないが、技術力はある製造業

 E社は10年以上業歴のある売上数億円、従業員数約5名規模の製造業社(メーカー)。
取引先は固定客と、協力会社からの紹介がほとんどで、待ちの状態であった。
平成中期以降売上の減少傾向が続いていたが東日本大震災以降は更に減少傾向となり、赤字が続いたため、債務超過となっている状態であった。
 現社長は製造業での経験が豊富で、営業を行い受注した案件を設計・機械加工まで一貫したサービスを提供できるノウハウは持っていたが、営業の目標数値は無かった。
実績受注を維持する関係性とスキルはあるが、未実績先開拓の意識は少なく、少人数の組織ながら、経営が成り立つための必要額や成功事例などの共有はなく、案件受注に対して「待ちの状態」であった。

支援した内容

課題点と目標確認し、必要なツールを作成。営業同行・定例会議開催など寄り添い支援

◆営業管理、会議や営業に必要な数値管理シートやツールの作成。
 今までの課題点を社長と協議の上、各種のツール類を整備・作成して提供。
 ・見積り金額の統一・見積書フォーマットを整える事で、問合せから商談迄のスピードが格段に上がった。
 ・営業の進捗管理を行う為に、顧客毎の情報を整理。現状の営業制度や見込金額を管理する「受注管理表(ヨミ表)」を作成した。

◆定例会議の開催
 今まで定例会を行っていなかった為、コチラ側が会議を仕切り、目標や論点が明確なものになるよう、毎月の進捗を確認しながら定期開催をした。

◆ホームページのリニューアルと、企業パンフ&商品パンフの作成
 当社が持っている技術や商品を可視化する為に、HP整備、パンフ作成を行う。

★攻めの営業には、「リアル営業」「ネット営業」の2つの視点を設けて取組んだ。

【 「リアル営業」の流れ 】 
①「リアル営業」に必要な『企業パンフ』『商品パンフ』を作成した後に、営業対象となる企業のリストアップ、社長と攻める先を決めた。
②攻める先のリストを作成した後に、DMで『企業パンフ』『商品パンフ』『訴求型のチラシ・書面』を同封して送付。
③DM送付後に、1件ずつ電話営業を行い、企業の現状や課題をヒアリング。感触が良い、又は課題解決に繋げられると見込んだ先には、直接訪問のアポイントを入れる。
④社長と共に、訪問営業を行う。共に顧客のニーズや現状を見る事で一緒に自社の商品・サービスについて考える機会にもなった。また、機械に詳しい社長が同席する事で商談のスピードが速くなる。
⑤受注先の案件を、ホームページに掲載して、『ネット営業』の検索対策も行う。

【 『ネット営業』の流れ 】
①エンドユーザーのニーズを深堀り、社長の経験談をヒアリング。
 ネット検索で上位に表示、ピンポイントで検索上位を狙う為には、エンドユーザーが、「どの様な悩みを持っていて」「どんなキーワードで検索して」「何を知りたいか?」を、社長と共に徹底的に考え・協議した。
 また、社長の経験談を基にお問合せから受注、納品までの事例を全てお伺いし、ホームページの土台となるコンテンツ整備を行う。
②ホームページの整備
 コンテンツが固まり、ホームページをリニューアル。
③事例の追加・情報開示
 当初はお客様の事例は社長の中で全て公開NGだったが、新規お客様獲得の為に、問合せを増やす戦略を共有して、社長の中でも「新規獲得には事例の公開は大切」と理解して頂いた。
 納品先の事例を随時公開するのはNGな会社が多かった為、『動作テスト』を行い、自社製品が出来る事をユーザーに分かりやすく開示した。
④問合せ対応
 リニューアル直後は、以前の8~10倍のお問合せとなり、問合せ対応が増えた。
※以前は、年間1~2件だったホームページの新規問合せが、月間10件の月も。
 現在は月平均5件前後の問合せ。                                           ⑤実機テストの積極的提案
 受注までのフローで重要なのが、実機テストが出来るか出来ないか。
 上記の事を社長から伺い、営業側も実機テストにいかに早く持っていくか?
 実機テストを行って貰う為に何が必要か?を考え実行する様になり、受注率も高くなる。

結果

新規開拓率が50%超え、黒字転換。社長との2人3脚スタイル営業を確立

◆リアル営業の①~⑤を繰り返し、狙い撃ちの受注が出来る様になる。
 社長と共に実行することにより、情報共有やお互いの考えが合う様になった。

◆ネット営業は、③~⑤を繰り返し行う。
 事例の作成、問合せから商談、テストから受注までのスピードを早くする事を意識し、ネット問合せからの受注が全体の20~30%になる。

◆受注管理表や資金繰り表を、社長と共に作成、進捗更新する事で、売上見通しが見えるようになる。業績や進捗の見える化が出来、金融機関の担当者へも全ての情報を共有し、資金繰りで厳しくなる前に融資が実行されるなど、安定的な資金繰りにつながった。

◆一番は社長とのコミュニケーションを密に取れた事で、2人3脚の支援が出来、社長から、「マネージャー」という肩書や、名刺も頂いた。
 また、将来のビジョンや経営課題、お互いのプライベートの事も話し合える仲になった。
『会社の一員として、絶対に社長を助ける』という熱量を持って実行出来た事が、現在も引き続き支援出来ている要因だと思います。(支援5年目)

■ご相談者の声

 最初は、コンサルタントという存在は『言うだけの人』だと信用しておらず、正直あまり期待はしていませんでした。
パンフレット作成・ホームページリニューアル・DM送付でホームページの問合せ数が一気に増えてきた事もあり、結果が出たので信用する事が出来ました。
また、営業同行もして頂き、お客様との交渉や対応まで、弊社の一員となり共に尽力して頂いており、今では右腕的な存在として期待しております。