事例紹介
営業管理職経験がない社長の支援例
支援前の状況
営業管理職未経験の中で、業績下降に直面した後継者
A社は40年以上業歴のある売上数億円、従業員数約10名規模の卸売業者。取引先は固定客がほとんどで、商品及び時期もほぼ固定的であった。平成中期以降売上の減少傾向が続いていたが東日本大震災以降は更に減少傾向となり、何とか維持していた黒字から赤字に陥りつつあった。
現社長は先代から経営を引き継いだばかりで営業管理職経験がなく、同社は過去の実績を基本とする営業スタイルで、目標数値は無かった。実績受注を維持する関係性とスキルはあるが、未実績先、未実績商品開拓の意識は少なく、少人数の組織ながら、経営が成り立つための必要額や成功事例などの共有はなく、目標や目指すべきものが見えない中で、これまでの仕事のやり方でやっている状態であった。
支援した内容
課題点を確認し、必要なツールを提供、会議にも同席
- 営業会議や営業に必要な数値管理シート類はなかったため、課題点を社長と協議の上、各種のツール類を提供。社長主導による毎月の営業会議が円滑、かつ論点が明確なものになるよう、同席し助言者の立場でアドバイスを行った。
- 短期的には個別商談の業績管理、中期的には先を読んだ商談の極大化、長期的には未開拓分野(エリア、商品)の開拓が当社の重要事項であることに基づき、具体的に議論を実施。
加えて、資金繰り対策のためにも受注の平準化が必要であり、営業マンにその意識をつけるべく、情報共有を実施した。
結果
売上見通しが見え、業績の平準化、行動の活発化へ
- 営業管理職経験、他社での勤務経験のない社長に対し、営業面での業績管理の仕方を指導した。通常の営業会議は遅滞なく実行することにより売上見通しが見えるようになり、業績の平準化と安定的な利益計上につながった。
- 社員同士で経営課題を中期・長期的視野で捉えること、当社の具体的な課題点が明確になり、問題意識も共有できたことにより、行動意識が高まるとともに社員からの提案が増えた。
- 社長自身の意識も変化し、積極的な働きかけが目立つようになった。
■ご相談者の声
自分自身に営業経験そのものがない中でベテランぞろいの営業職を束ねる立場になり、正直なところ困惑していたが、具体的なサポートにより一定の成果につながるとともにやり方が見えたように思う。